「お父さんはやっていない」、図書館で思わず手にした本のタイトル。

混雑する朝の通勤列車から下りた著者は、ある女学生の‘この男痴漢よ!‘と言う大声に始まって結局逮捕された。

この本はここから始まる。

著者には全く身に覚えの無いことなのに、理不尽にも牢獄につながれ、裁判に立ち向かう。

信じる奥さんとの二人三脚での戦いの模様が綴られる。

警察、検事、裁判官の被疑者に対する対応の冷たさや弁護士のただ調子のよさなどが体験に基づき切々と語られている。

ひょっとすると誰の身にも降りかかる恐れがある事件だけについ引き込まれている。

素人の文章が単刀直入で迫力もある。

痴漢と言われ、冤罪なのにハナカラ犯人扱いで、”やっていない”と叫ぶ著者の言い分に耳を傾けてもらえないのだ全く。

情けない著者の気持が痛いほど伝わる。

未だ読み終わっていないが、ページを捲って結末を確認した。

二年間の戦いの後、高裁まで行って、漸く「無罪」を獲得。暫らく経ってこの本になった。

2000年に冤罪に問われ、留置場生活と裁判を経て2002年に冤罪が晴れた。

この本の出版は、2006年12月である。

恐ろしい実話である。

世の中一寸先は闇、油断は禁物です。
                      
                     ロンドンブリッジ

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