今「成功者の告白」と言う本を読んでいる。サブタイトルに、「5年間の企業ノウハウを3時間で学べる物語」とある。
小説形式を取っているが、実際の著者の経験を書いている。説得力があり、話がリアルでそれだけに面白い。更には、ベンチャー起業家の起業指南書的なノウハウがふんだんに織り込まれていて、かなり参考になる。

特に、ベンチャー企業の創業からの一連の変化の波と対応方法についての解説は、とても参考になった。
起業しての波は、導入期ー成長期ー成熟期ー衰退期と遠慮なく押し寄せて来る。この避けられない波のそれぞれに置いて、必要な人材・タイプは、微妙に違う。

先ずは、起業家が会社を起こす。次に、起業家のアイデイアを実際に具体的に仕事にしていく実務家が必要になり、さらには、ルールと管理の仕組みを作る管理者が必要になる。この後、管理者によって作られた効率的で効果的な仕事の仕組みをシステム化し必要ならコンピューター化することで会社は安定する。
この変化の波に上手に対応するために、冷静に組織を見、潤滑油的な役割をするまとめ役も起業後間のない組織には重要である。

この、起業家、実務家、管理者、まとめ役の四つのタイプが企業の立ち上げから一人前になるために必要なのだ。起業した人がこの全部を持っているわけでないので、如何にして的確な人材を集め、仕事を任せられるかが、その会社の成否を決することになる。失敗した事例は幾らでもある。

このことは、企業だけでなく、家庭でも同じことが言えるというのが、この本の主張である。企業でも、家庭でも、この一連の流れと変化を意識しているかどうかでその組織の安定度は大いに異なる分けである。知っていれば、問題や事件が起こってもじたばたする事もないし、むしろ予め先手を打って対策を講じておくことも出来る。起業家は、家庭への対応を疎かにすると、精神的な支柱であるはずの家庭を失いかねない。十分に注意したい。

どんな組織においても、時の経過と共に多かれ少なかれ必ず起こる波紋のことを頭に入れておけば、起業家にとっても鬼に金棒である。
                ロンドンブリッジ 

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